Genius
でも今回は本の話ではなく、身に起きたトラブルの話。先日、仕事で使っているMacBookの液晶に一筋の線が現れました。
原因は分かりませんが、
昨日までなかったものが今日ある、それはそう。
自分の不注意で衝撃があったのかもしれない…
気になって気になって見つけた瞬間から落胆が止まりません。
落ち込んでも線が消えるわけではないですが、
落ち込むとこまで落ち込みます。
で、泣きそうになりながらAppleに電話しました。
電話口の方は開口するなり優しい声で話を聞いてくださり
『それは困りますよね、凹みますよね。。。では一緒に解決していきましょう!』
と。
えぇ、なんという共感力。。。(涙)
あれやこれやと遠隔でできる事はしてみるものの、直る気配はありません。
『やはり専門スタッフが見て、修理したほうがいいでしょう』
ということになり、Apple Storeに持ち込む段取りをとってくださりました。
症状は直ってないですが、何となくちょっと立ち直れるので不思議です。
で、予約の詳細が送られてきて知ったんですけど、Appleの修理カウンターてGenius Barっていうんですね。
おぉぉっ…カッコイイ…
私、いままでiPhone画面バキバキ、とかに縁がなく、まったく知らなかったんです。
考えてみたらApple Storeも初めて入る気がします。
月曜日。
『こんにちはー!ようこそ!』
店頭では、あれ、USJでも来たかな?
と勘違いするくらいの笑みで歓迎してくれました。
そういえばApple製品って確かにこの言葉でスタートしますね、今気付きました。
予約の時間より少し早めに着いたのと、先客が少し長引きそう、との事で店内を見て回ることに。
待っている間はひたすらApple Watchのシュミレーションを楽しんでました。(気休め)
こうしてると待ち時間も辛くないです。(強がり)
『タケモトさまー』
赤の線と向き合う時が来ました。(現実)
『今日ハMacヲ見レル スタッフガ少ナクテ…』
事前にカウンセリングしてくれるのは中国から来られたというお兄さんでした。
症状を見ていただくためにMacを開けると
『カワイイ ドーナツ!ピッタリデスネ!』
それは私が赤い線を少しでも見えなくするために設定したポップなピンクのドーナツの壁紙です。
壁紙まで褒めてくれるの!?
ホスピタリティが星野リゾート。
(行ったことないですがここまで読んでくれているあなたも相当星野マインドあると思います。)
「ありがとうございます、ちょっとでも気を紛らわしたくて…」
『アァ!ナント…!!ゴメンナサイ!』
ちゃうー!!!気にしないでー!お兄さん!
ひとしきり話して
『金曜日ニハ 欲シイデスカ?』
修理は1週間くらいかかる、というのがオフィシャルな見解らしいのですが
「今日にでも持って帰りたいくらいです」
と私。
急にモンスターカスタマー来た、と思われたかも知れません。
「仕事で必要なんです!」と懇願。
呑気にAppleを楽しんでるようにお届けしておりますが、MacBookがないとほぼ仕事ができませんのでこちらもそれなりに必死。
『少々 オ待チクダサイ』
お兄さんは向かいの席で他の方の修理にあたっていたスタッフさんに声をかけ、
そこで選手交代。
今向かいの席で修理をしていたスタッフさんは私に言います。
『今見た感じからいくとやはりお預かりになりますが、先ほど聞こえてきたカウンセリングの話だと仕事で使われていると、、、』
このスタッフさん、このあとの会話の端々に
『聞こえてきた様子からいくと〜』
って、出てくるんです。
天才あらわる。
聖徳太子あらわる。
お兄さんから伝言されていない事もすべて把握してくれていて、何も改めて言う必要がなかったのでめちゃくちゃ話が早い。
向かいで別の方の修理あたりながら次に対応する私の症状も聞いてくれていたのです。
事細かに。
そして『精神衛生上も早く直したほうがいいですよね。外傷もないですし、安心してください。最短で直せるようにしますね。』
私が泣きそうになってるのを察してくれたんだと思います。
精神衛生上の事まで考えてくれるなんて、
もはやお医者さんです。
好きになるわ。
10分くらいで話はおわり、MacBookはお預けしました。
不安でいっぱいだった私のココロは出るときにはちょっとだけ軽くなっていました。
果たして手元にMacBookが戻って来るのはいつなのか。。。
私はこのブログをMacBookで書いています。
48時間ぶりの対面。
しごデキすぎる。
なんか、ものすごく長い48時間だったように感じますが、
グッとキュンと心を動かされたギュッとした48時間でした。
社長に入社当時、「トラブルは印象を変えるチャンスでもある」という話を
されたのですが、それを思い出しました。
いやぁ、ほんと、電話口の方から修理工場で梱包してくださった方、
そしてPCがない間代わりに動いてくれた会社の皆様まで
全員に救われました・・・
ジーニアスって、技術力のことだけじゃないんですね。
もちろん出会った登場人物みんな結婚してました。
軽率に好きにならせてはくれません。
世の中そんなもんです。
綺麗になったこの1台、桃を扱うように大切にしたいと思います。