チラシで売上をつくれるお店、つくれないお店(その2)

先日とあるショッピングセンターのイベントスペースでワークショップを行いました。

 

春休みということで新学期に使えるオリジナルの「きんちゃく」が作れるイベントを開催したのですが、今回はその話しはどうでもよく、そのイベントスペースのすぐ隣のお店が行っていたビンゴ大会のお話です。

 

そのビンゴ大会を主催しているお店は携帯ショップの○モバイル。

いつもは2、3名で営業しているお店ですが、その日は朝から20人以上のスタッフが集まっており何やら気合いが入りまくっている様子。

 

館がオープンして僕たちのワークショップが和やかな雰囲気で行われている中、隣のお店では大量のスタッフに着ぐるみ、コンパニオンまで登場してビンゴ大会の宣伝をガンガンしていました。

 

ビンゴ大会は1時間に1回くらい開催しているようで、午前中は参加者よりもスタッフの方が多いくらいでしたが、午後からは開催の度に人山が出来ていました。

 

僕も気になってちょっとお店の様子を見ていると、どうやらビンゴには無料で参加ができるようです。しかも家電やらゲーム機やらと結構高価な物が当るようです。そのことに気がつけば誰でも参加したくなります。

 

ただし、ビンゴゲームの途中には○モバイルの宣伝が入り、参加者は強制的に○モバイルのプレゼンテーションを受けなければいけません。ビンゴの景品の中にも詳しくはわかりませんでしたが、携帯商品がらみのものもありました。

 

ビンゴゲームの司会者は熟練の実演販売系セールスマン。たくみに○モバイルの強みを宣伝しつつ、ゲームも盛り上げて楽しい雰囲気も作っていました。

 

ビンゴでは何人かの参加者が豪華景品をゲットします。

ビンゴにならなかった人は参加賞があるのかないのかまではわからなかったのですが、

ゲームが終了するやいなや・・・

 

すごい勢いで契約の商談会が行われていました。

あの大量のスタッフの人数が足らなくなるくらいの勢いです!

 

明らかにPRと販売目的のイベントです。

僕たちが行っているファン作りのイベントとは主旨、目的が違います。

 

が、なんとも広告・販促的にはうまい!!

 

ビンゴゲームがどうとかは関係ないのですが、

集客、販売を考えるうえではとても参考になります。

 

参考にすべきポイントは色々ありますが、ここでは最も重要なポイントだけを取り上げたいと思います。

 

それは「投資マインド」です。

 

主催するお店側からするとたくさんの豪華景品代、大量のスタッフの人件費、ビンゴや着ぐるみなどの資材費などたくさん費用がかかっていると思います。

 

すごい勢いで契約の商談会が行われていたといいましたが、ビンゴの参加者の中にはゲームだけ参加した人、景品だけ持って帰った人もいます。たぶんそっちの方が多いはずです。

 

もしこういうタダで景品だけを持って帰る人にフォーカスして、「ずるい」「卑怯」「せこい」「悔しい」なんて感情をいただいて腹を立てていたらこのような人を集めるイベントはできません。

 

最初にお金はかかるし、タダで景品を持ち帰って1円も払ってくれない人もたくさんいます。

 

それでも一定の方が契約をしてくれて、そこからの継続的な収入でいづれ利益が出る。

そのためにはこれだけの人を集める必要があります。

 

ようやく前回記事のクーポンの話しにつながってきました。あの飲食店の店長さんはこの「投資マインド」が欠けていたわけですね。

 

せっかくドリンククーポンで集客しているのに、わずかなタダ飲みのお客さんに腹をたててしまって条件を付けて使いにくいクーポンにしてしまったわけです。

 

クーポンによる売上などの詳しい数値はわからないので実際はどうだったのかわかりませんが、チラシに限らず、広告で集客を使用とする時は「投資マインド」を持っていないと集客が出来ません。

 

広告で成果を出すためには色々とポイントがありますが、何よりもこの「投資マインド」がなければ、中途半端な値引きや誰も欲しくないものをプレゼントといった広告内容になりがちです。

 

誰も反応しなければ広告費はドブにすてるような物ですからね。

 

いかがでしょうか?あなたには「投資マインド」がありますか?